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FXの取引時間
一般的にメインとなる外国為替市場として、以下の「三大市場」があります。
- 東京市場
- ロンドン市場
- ニューヨーク市場
ここからは、これらFXの取引時間について解説していきます。
FXの取引時間 【東京時間】
日本時間の7時前後からは、そろそろ日本の市場参加者が参戦する時間帯であり、前日のニューヨークでの指標結果や要人発言内容等により一旦動いた相場が、落ち着きを取り戻します。
特に、7時~9時直前までは、例えば、ニューヨーク時間帯にドル買いの流れであったのであれば、海外投機筋などが流れに沿って仕掛けてくる時間帯でもあるのです。
また、前日のNYダウが大きく下げた場合は日本株価も下落の可能性が高くなります。合わせて為替の動きも連動した動きとなる場合もありますので、注意してみるといいでしょう。
基本的に、9時直前になると実需の動きも活発になり急に緩やかな動きから反転する場合やその流れを引き継いで、大きくドル買いへ動くことがある時間帯なので、ポジションは一旦9時前(8時50分~59分)には閉じた方が良いです。
特に日本時間は、実需の割合が多く、サプライズな内容がない限りは、売り買いで拮抗する場合が多くあります。
ちなみに、9時55分には仲値が決まります。この仲値を狙った投機的な動きが出る場合も多々あります。11時30分には株式市場の前場が終了するので、ここから後場が開ける12時30分までは、比較的落ち着いた値動きとなるので参加は控えましょう。
※仲値とは、インターバンク市場の為替レートを基準にして各金融機関が決定する顧客取引レートの基準価格のことです。海外旅行でドルを買う人は、基本的にこの日ドルがいくらになろうとも、この仲値で円をドルに換えることができます。
また、10時30分には、豪や中の重要指標がある日は、注意してください。オーストラリア、ニュージーランド等の資源国通貨は、中国指標や中国経済事情によって大きく変動してしまいます。
中国指標には注意が必要です。AUD下落が大きい場合は、つられてクロス円通貨も後追いで下落する場合もあるので、トレンドの変化に注意します。
東京時間の注意点
東京時間における注意点は以下の通りです。
- 日本時間帯はおとなしい値動きなので時間帯による特徴を良く理解しましょう。
- 8時50分前後までは、前日のニューヨークの流れに沿う展開が多いです。NYダウ指数や昨晩の指標結果は確認してください。
- 指標発表日、日本の重要指標8時50分、中国、豪の10時30分の指標に注意しましょう。
- 証券会社のニュースなどで、その日の注目点などを確認すると良いでしょう。
- NYダウの大幅下落は日本株価の下落に注意してください。
FXの取引時間 おすすめ 【ロンドン時間】
日本時間の14時~17時は、比較的勝率の高い時間帯になります。なぜならば、株価の上昇や下落に追随して為替が大きく変動したり、15時からは欧州勢の投機筋などが多く仕掛てくる時間帯だからです。
うまく流れに乗ると、30pips以上の利益を乗せることができるのもこの時間帯の特徴です。特に、注意が必要なのは、日本時間の16時(冬時間は17時)のフィキシング(値決め)による値動きになります。
この時間帯は、一旦は一般的なデイトレのテクニカル判断での損切ラインを抜けさせてから、再びトレンド方向へ大きく向かうといったダマシも多く発生することもあります。
ロンドンフィキシング(値決め)とは、欧州ではロンドン時間で16時(日本時間では夏時間で深夜0時、冬時間は深夜1時)にある金のスポット価格を決定する時間です。ロンドン市場は、世界で金の取引量が最も多くここでの価格が金の価格指標となるのと金はドル建て取引なので、ドル需要に影響が出ます。また、ロンドン8時はロンパチ(日本時間 16 時・冬時間17時)と呼ばれ、外資系投資会社がクロス円を多く取引する時間帯です。
ダマシとは、さまざまなテクニカル判断がありますが、全てのテクニカル判断において絶対はありません。下降すると見せかけて上昇する動き、または逆の場合もあります。シグナルにおいて意図しない方向へ向かう動きをダマシといいます。
ロンドン時間の注意点
18時~20時を推奨しない理由は、ロンドン勢は国民性もあり、お昼休憩を2時間程度取ることが一般的だからです。
また、この時間帯は、ニューヨーク勢の市場も開いていなく日本市場や中国市場も開いていない為、トレンドが出づらい時間帯です。21時頃になるとニューヨーク勢も参加してくる事を見越して、ロンドン勢や日本の一般投資家も多く参加してくるので動きやすい時間帯となります。
FXの取引時間 おすすめ 【ニューヨーク時間】
ニューヨーク勢、ロンドン勢、重要指標発表、ニューヨークカットオプション、ロンドンフィキシングと最も多くの判断材料と、世界中の多くの人が市場に参加してきて様々な思惑が絡んでくる時間帯です。
経済指標の予想や要人発言の思惑など、ファンダメンタルにおいては、判断が難しくもなるので、短期的な取引であれば、重要指標の時間前は参加せずに素直にテクニカルをメインに参加していくことをおすすめします。
ニューヨークカットオプションとは、ニューヨーク市場にカットオフタイムを迎えることです。
カットオフタイムとは、オプションの権利行使の締め切り時間のことです。
通貨オプションとは、予め定められた価格(権利行使価格)で買ったり売ったりする売価取引のことで、特にニューヨーク市場では通貨オプションの取引が盛んです。
ニューヨーク時間 注意点
重要指標前にポジションを持っている場合は、発表前に決済することも視野に入れるといいでしょう。
ちなみに、アメリカの雇用統計日は、発表前後の30分はポジションは思った方向へ動かないため、ポジションをとることはおすすめできません。
FXの時間帯
ここからはFXの時間帯の特徴を解説していきます。三大市場の中でも、最も相場が動きやすい時間帯は、以下の通りです。
- 東京市場とロンドン市場が重なる時間帯
- ロンドン市場とニューヨーク市場が重なる時間帯
なぜならば、これらの時間帯は取引量が多くなるからです。 そのため、取引時間は結構重要な要素となります。特に注意した方がいい時間帯は、ロンドン時間(東京の夕方~深夜)です。 この時間帯は、アジア・ヨーロッパ・アメリカの人達と重なります。そして、欧米の経済指標などもこの時間帯に集中するため為替相場が変動しやすいのです。
注意すべき時間帯ではありますが、1番レートが変動しやすい時間でもあるため、デイトレードではむしろ推奨すべき時間帯になります。
FXの取引時間と季節要因
FXの相場は24時間いつでも開いており、為替レートは常に動いていると言われていますが、どうしてそのような状態になるのでしょうか。
実際土日を除いて24時間動き続けていますが、その中でも取引の活発な時間が決まっています。各国の市場はその国の時間に応じて開き、閉じています。
時差によって開く時間帯に差があるため、どこかが閉じている時はどこかが開いています。また、夏と冬では市場が開いている時間帯が違います。夏は、日本時間では月曜午前5時~土曜午前6時まで取引可能となっており、夏時間が終わると、冬時間は1時間ずつ遅くなります。
世界の取引市場が開く順番はウェリントン、シドニー、東京、香港・シンガポール、フランクフルト、ロンドン、ニューヨークです。ウィークディは、常に開設している市場ですが、各国の祝日や行事など、特定の出来事に取引量が左右されることもあります。
1月と2月は取り引きが活発ですが新年ということもあって欧米企業の初期でもあります。ちなみに、春先の4月と5月は東京市場の動きが盛んになります。これは、ゴールデンウィークや年度の開始時期とも重なるためです。一方で、取引が少なくなる時期としては8月です。
市場は常に開いていることには違いはありませんが、季節の変化や各国の事情も把握しておくと便利です。